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周辺症状(BPSD)について

周辺症状(BPSD)について

(2018.03.05更新)

周辺症状(BPSD)とは・・・

認知症の主な症状は、中核症状周辺症状に大別されます。
中核症状は、脳の神経細胞の障害によって起こる認知機能障害です。
「新しいことが覚えられない」「日付や場所がわからない」「物事の段取りができない」などがあり、初期からほぼすべての人に認められます。
周辺症状は、中核症状と環境要因・身体要因・心理要因などの相互作用の結果として生じる様々な精神症状や行動障害を意味します。

周辺症状(BPSD)について()

BPSDは(Behavioral and psychological symptoms of dementia)の略で、日本語訳では「認知症の行動・心理症状」と言います。
以前は「周辺症状」と言われることが多かったのですが、BPSDは中核症状にも増して、本人・家族の負担が大きく、まさに中核的な症状のため、現在では「周辺症状」とは使わず「行動・心理症状(BPSD)」と表しますので、以下BPSDとします。

中核症状・BPSDのモデル

中核症状・BPSDのモデル

*進行する認知症状は改善が困難ですが、周辺症状は適切なケアによって軽減できます。

[適切な対応]
⇒BPSDが軽減⇒対応への余裕が生まれる⇒さらにBPSDが軽減する(○)

[不適切な対応]
⇒BPSDの悪化⇒対応が困難になる⇒中核症状の進行(×)

【BPSDの症状】

≪過活動状態のBPSD≫
・興奮・不穏・幻覚・妄想・物盗られ妄想・大声・性的逸脱行為
・脱衣・焦燥・易怒性・攻撃性・帰宅要求・過干渉・らん集(収集)
・ろう便(放便)・暴力・自殺念慮・昼夜逆転・徘徊・まとわりつき
・異食・過食・夕暮れ症候群・常同行為

≪非活動状態のBPSD≫
・うつ状態・喪失感・不眠・意欲低下・拒食・摂食障害

BPSDの成り立ち

BPSDの成り立ち

中核症状からBPSDが発症する過程

中核症状からBPSDが発症する過程

見当識・実行機能障害からBPSDが発症する過程

見当識・実行機能障害からBPSDが発症する過程

失語、失行、失認によってBPSDが発症する過程

失語、失行、失認によってBPSDが発症する過程

失語:言語理解力、言葉の減少、拒絶
失行:衣服の着脱やボタンが掛けられない、物品の使用目的がわからない
失認:感覚器系(視覚・聴覚)からの情報認識ができない
「目にした景色の意味が認識できず迷子になる」
「部屋を間違える」
「手に触れたものが何かがわからず使用しない」などの異常行動

BPSDがもたらす影響

BPSDがもたらす影響

良循環 or 悪循環 ・・・あなたの対応で決まる

良循環 or 悪循環 ・・・あなたの対応で決まる

●快刺激
笑顔を引き出しBPSDを軽減させ、それがさらに笑顔を生む良循環をもたらし、楽しい生活の中では脳が活性化される。

●不快刺激
不安やイライラでBPSDを悪化させ、それがさらにBPSDを生む悪循環をもたらし、不快の生活の中では脳が退化する。

BPSDへの対応のポイント

【1】「身体状態」「環境」「周囲の対応の仕方」など、さまざまな要因よって生じるので、「症状の原因は何だろう〜?」と幅広く目配りするようにします。
【2】本人の自尊心を傷つけない対応を心がけます。
【3】介助者の心情や身体状況にも配慮します。
【4】BPSDは認知症の経過中、一時期に生じることを説明します。 
  ※一生ずっと続くものではありません

BPSDの悪化因子とその対策

BPSDの悪化因子とその対策

参考文献

1)山口晴保編:認知症の正しい理解と包括的医療・ケアのポイント
2)服部英幸編:BPSD初期対応ガイドライン−介護施設、一般病院での認知対応に明日から役立つ
3)大塚恒子・末安民子・仲野栄編、日本精神科看護協会監:精神科ナースのための認知症看護
4)精神看護出版:精神科看護 2016.5月号
5)清水裕子編:コミュニケーションからはじまる認知症ケアブック第2版
6)宮永和夫著:事例で学ぶ痴呆老人の行動障害へのアプローチ


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