双極性障害治療の基本対応
01 双極性障害治療の基本対応
(1)薬物療法
後述する気分安定薬を中心とした治療をします
(2)うつ状態への対応
うつ病と同様に、薬剤を服用して休養をとる事です
ここで注意しなければいけないのが、症状が躁状態に転じた場合です
ここでの対応は2つに分かれます
1)うつ病として治療されていた場合
多くは抗うつ剤を投与されているケースが多い為に、抗うつ剤を減量→中止しながら気分安定薬に切り替えます。
2)双極性障害として治療されていた場合
気分安定薬を調整します
重度のうつ状態は修正型電気けいれん療法を施行する場合もありますが、躁転(躁状態を呈してしまう)に注意が必要です。
(3)躁状態への対応
症状が重度であり、社会的・家庭的な迷惑行為が大きいものは、入院を勧めます。
家族や会社の上司には、『双極性障害の躁状態』が引き起こした状況である事を説明して、理解につとめます。
入院加療の場合は、気分安定薬や抗精神病薬の調整となりますが、改善しない場合は修正型電気けいれん療法も治療の選択肢となります。
軽躁状態で、気分の波が小さく、迷惑行為を起こしていない場合は、以下の注意をします。
1)軽度の躁状態であり、注意しないと重度の躁状態となる事を説明する
2)些細な事でいらいらして人とぶつからないように注意する
3)浪費しないように注意する
4)大きな決断をしない事を注意
5)生活の乱れ(睡眠・アルコール・性的衝動等)に注意
1)~5)の説明をして、気分安定薬を調整します。